2014年9月6日土曜日

錦織のエピソード(1)

錦織のグランドスラム準決勝進出は、当然のことながらメディアを賑わしている。錦織のことをよく知っているファンにはよく知られているのかもしれないエピソードが、この時とばかりにネット上のニュースで流れてくる。

錦織の原点、松江市・グリーンテニスクラブの柏井正樹コーチ(54)は、小学生時分の思い出を懐かしんだ。「ボールコントロールは100人に1人でゲームセンスも100人に1人。2つ合わせて1万人に1人の天才だった」。

興味深いエピソードだ。錦織のボールコントロールの才能は100人に一人程度だということだ。100人といえば、そのあたりの市民大会のドローぐらいだ。つまり、このエピソードは「錦織のボールコントロールの能力はその程度だった」と言っている。

一方で、ゲームセンスも100人に一人程度の能力だったと。つまり、当時の錦織はそこまでの突出した才能を持っていたわけではないということだ。

しかし、その両方を兼ね備えるとなると、それは1万人に一人となる。そうなると、それは突出した能力だ。同時に、二つの必ずしも突出いているわけではない能力を兼ね備えることが、今度は突出した才能になるということも示唆している。

錦織の才能は、そういう総合的な能力なのだ。なんと示唆的なコメントか。


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